紀要論文 主体の育ちを目指すひきこもり支援をめぐって : 支援の場に流れる「力」に抗う実践

山本, 耕平

内容記述
ひきこもりからの「脱却」と社会「適応」は,ひきこもりが長期になればなるほど,切実な要求になる。ひきこもる若者たちに再適応を強いる「力」は,彼らを統制・管理する。彼らと深くかかわってきた精神科医療は,彼/彼女らが,自身に向けられた差別と生きづらさから自己を解き放つ力となりえてきただろうか。ひきこもり支援は,ひきこもる若者を解き放ってきただろうか。 ひきこもり支援の現場は,ひきこもる若者が,支援者や家族,地域住民とともに,実践のあり方を共に考える主体として参加し,その参加のなかで,自身の尊厳を見出し,人や社会との関係を見出す支援や生活を相互行為として確認する場である。その場は,「今,なにをのぞみ,なにをすべきか」を発言し創りあげる場であり,淘汰された専門家により結成される揺るぎない場ではない。脱貧困の主体は,いまある矛盾する社会に再適応させるなかでは育たない。それは,課題「解決」を目指すものではない。
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https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/SH/0005/SH00050L157.pdf

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