紀要論文 芭蕉の研究 : 「馬ぼくぼく我を絵に見る夏野かな」の句はどのように読まれてきたか
Study of Matsuo Basho: How Has Haiku "Umabokuboku Wareoenimiru Natsunokana" been Read?

宇野, 正明

45pp.283 - 297 , 2017-03-01 , 佛教大学大学院
ISSN:18833985
NII書誌ID(NCID):AA12387923
内容記述
本論文の目的は、取り上げた四句が辿った推敲過程を考察し、次の三つを証明することである。この句に至る推敲過程の中に、芭蕉の句作の典型的な鍵が見え、句作の方法が明らかになる。自己を客観化する芭蕉の変貌、旅人芭蕉の萌芽が見える。この句は俳句史及び芭蕉の表現の変遷においても非常に重要である。四句までの背景には、芭蕉の俳諧師としての苦悩、仏頂禅師の潔い生き様への感動、江戸大火による蕉庵類焼と芭蕉の命拾い、甲斐谷村への避難とその途上における芭蕉の精神的な生まれ変わりがあった。その結果、芭蕉の句作の鍵は、第二章における第一〜四節の推敲の積み重ねの中にある、連続であることが判明した。上五と下五に自己を客観化する芭蕉の変貌が見え、一七文字の中に自然と人生の普遍的な世界を表現する文学となった。芭蕉は卑俗と言われた当時の俳諧を文学に高めた。「馬ぼくぼく我を絵に見る夏野かな」の句はもっと注目されなければならない。
推敲過程
句作方法
旅人芭蕉
自己を客観化
本文を読む

http://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/DB/0045/DB00450R283.pdf

このアイテムのアクセス数:  回

その他の情報