紀要論文 後期中観派によるダルマキールティの刹那滅論の活用と批判 : 後期中観思想の形成(1)
The Later Madhyamika Philosophical Formation and Dharmakirti's Momentary Theory

森山, 清徹

101pp.1 - 30 , 2017-03-01 , 佛教大学仏教学部
ISSN:2185419X
NII書誌ID(NCID):AA12514496
内容記述
ダルマキールティの刹那滅論に基づく因果論は後期中観派により次の点で活用もされ批判もされている。、それは常住論批判の際、継時的同時的に因果効力をもち得ないというPVinII56が活用され、また無常批判の際にはPVIII246における因果同時論批判は活用される一方、因果異時論は批判されている。これらはカマラシーラのMal,SDNS,BhKIにおける四不生因のうち他不生を論じる際に見出される。しかし、カマラシーラに限らずダルマキールティの刹那滅論に立脚する因果異時論に対してジュニャーナガルバはSDVで、シャーンタラクシタはSDPで、他にカマラシーラはMAPで結果は滅した因からであれば無因となり、滅していない因からであれば因果同時となる(刹那滅であることが損なわれる)というディレンマにより批判している。この方法は元来、クマーリラのSVにおけるヤショミトラとディグナーガとの刹那滅に基づく因果異時論に対する批判に基づいていると考えられる。他方、シャーンタラクシタのTS、カマラシーラのTSPでは、クマーリラの批判に対する答論としてダルマキールティの刹那滅論は活用されこそすれ、先の諸のテキストに見いだされる刹那滅論批判は存在しない。この相違は各テキストの著作目的が中観思想そのものを論証目的としているか否かにある。この点は後期中観派の思想体系を把握する上で極めて重要である。
後期中観派
ダルマキールティ
刹那滅論に基づく因果論
反所証拒斥検証
クマーリラ
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http://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/BR/0101/BR01010L001.pdf

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