Departmental Bulletin Paper 日本における帰雁詠 : 『源氏物語』須磨巻「うらやましきは帰るかりがね」をめぐって

惠阪, 友紀子

23pp.103 - 116 , 2016-11-26 , 佛教大学国語国文学会
ISSN:13424254
NCID:AN10591104
Description
帰雁は、「春霞たつを見すててゆく雁」(古今集・春上・三一)や「見れどあかぬ花のさかりに帰る雁」(拾遺集・春・五五)のように、ようやく春になったのに帰ってしまう雁は春の景物の一つとして和歌に詠まれる。しかし、『源氏物語』須磨巻で源氏は「故郷をいづれの春か行きて見むうらやましきは帰るかりがね」と詠み、雁をうらやむ。源氏詠には菅原道真の「聞旅雁」詩の影響が指摘されているが、道真詩は『和漢朗詠集』に収載される韋承慶を踏まえて詠まれている。日本では帰雁は景物として詠まれるが、中国では韋承慶詩のように左遷されて帰れない人と春に帰る雁が対比して詠まれる。源氏詠はこれを踏まえて作られている。
Full-Text

https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/KG/0023/KG00230R103.pdf

Number of accesses :  

Other information