Departmental Bulletin Paper 1970年代から1980年代における治療共同体の一実践 : 開放制を支えたある記録集から
One Study of the Therapeutic Community from ’1970 to ’1980

篠原, 由利子

12pp.51 - 72 , 2016-03-01 , 佛教大学社会福祉学部
ISSN:13493922
NCID:AA12013741
Description
本稿では1970年代から実践された先進的な治療共同体実践の内容を振り返りその意味を改めて問い直す。そもそも治療共同体の意義は,閉鎖的で階層的な管理により硬直化していた精神科病棟の治療的限界を打破するための組織改革として提唱されたものである。この体制の特質は専門職の働きかけ以外に患者,家族の共同的役割遂行によって構築される治療環境構造である。分析対象はこの実践の先駆けともいえる西城病院精神科の15年に亘る治療共同体実践である。当該実践はすでに医学論文として主に治療者側からの評価的報告としてまとめられているが(村田1976),治療効果に結び付ける客観的な分析とは異なった視点に立ち,改めて各構成メンバーがどのように参加し,何を体験し,相互作用によっていかに変容していったのかを明らかにする。分析検討は村田の先行研究および155冊にのぼる病棟の記録集による。ドミナントな言説で開放化を切り取るのではなく,治療の場,環境,当事者主体性,治療理念,看護,福祉的アプローチといった切り口で実践がどのように展開されていたかを明らかにする。
開放制
治療共同体
治療環境
ミーティング
Full-Text

http://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/FO/0012/FO00120L051.pdf

Number of accesses :  

Other information