紀要論文 デュルケムからパーソンズへの継承関係に関する一考察 : 行為理論と文化理論の地平から
A Study of the Succession Relationship from Durkheim to Parsons : from the Horizon of Action Theory and Cultural Theory

白石, 哲郎

44pp.15 - 31 , 2016-03-01 , 佛教大学大学院
ISSN:18834000
NII書誌ID(NCID):AA12387956
内容記述
本稿の目的は、デュルケムからパーソンズへの学説的な継承関係を、行為理論と文化理論の二つの次元で跡づけることにある。近年までパーソンズの理論研究は、ウェーバーとの関連から行われる傾向があった。たしかにウェーバーの社会学は、行為者が主観的に抱く美的、道徳的な諸信念や宗教的倫理といった価値概念(価値合理性)を媒介に、功利主義の伝統では無知や迷信、あるいは異常性の枠に押しやられていた「非合理的なものの合理的把握」に努めた点で、パーソンズに多大な影響を与えたことはいうまでもない。ただ一方で、パーソンズの価値概念は、「社会規範」の相貌を帯びたものであり、むしろデュルケムの「集合意識」との結びつきを色濃く反映している。さらに文化概念を、行為者の志向要素が記号の体系=シンボルシステムとして客体化されたものと規定する発想も、宗教的な信念が、聖的象徴物との関係のなかで客観化される側面を強調したデュルケムのシンボリズム観を発展的に受け継いだものである。共有された価値や規範を秩序問題の要に据えるパーソンズの行為理論と文化理論が、ウェーバーよりもデュルケムの社会学理論とより直截的な継承関係にあるという事実は、社会学説史におけるパーソンズの位置づけを再確認するうえで重要な意味をもっている。
社会規範
集合意識
シンボルシステム
共通価値
社会統合
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http://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/DS/0044/DS00440L015.pdf

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