Departmental Bulletin Paper 社会的養護における支援課題としての権利擁護と社会関係の形成 : 社会的養護経験者の生活史聞き取りから
The Social Support for Residential Child Care Leavers

伊部, 恭子

12pp.1 - 16 , 2015-03-31 , 佛教大学福祉教育開発センター
ISSN:13496646
NCID:AA11988112
Description
本稿の目的は、社会的養護経験者の生活史聞き取りを通して、その生活と家族関係・社会関係に着目し、社会的養護における支援課題を権利擁護の観点から考察することである。 研究方法は、生活史に関するインタビューで、調査協力者は31 人であった。 検討の結果、施設入所前の生活では、多様で複合的な生活困難・課題が、本人の成長・発達に影響を与え、その権利が脅かされている状況が改めて確認された。また、施設入所中に本人が安心・安全だと思える環境、育ちや成長を実感できること、他者からの愛情に確信をもてること、自分で自分のことを決めていくプロセスを支えられること等、「養育」そのものが支援の要となることが明らかになった。退所後の生活困難は、多岐に渡り、ライフステージによっても直面する生活困難の特徴が示唆された。特に退所後10 代‐20 代にかけて見守りや危機介入、他の社会制度の紹介等の支援が必要とされると同時に、30 代以降も見守りや助言等の支援に本人が安心感を得ていることが示唆される。児童期から成人期にかけての移行期の支援が課題である。 本研究は、当事者による社会的養護という制度の評価としても位置づく。子どもの権利擁護、最善の利益に向けた支援の充実と制度改革が求められる。
社会的養護
児童養護施設
生活史
社会関係
権利擁護
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http://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/FC/0012/FC00120L001.pdf

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