紀要論文 <研究論文>高齢化が進むベトナムにおける家族の役割認識

柴原, 君江

内容記述
アジアの国々も高齢化時代を迎えるようになった。社会的な支援体制づくりには時間がかかる問題であるが,祖父母や両親が高齢になった時,家族の支援はどこまで可能か。近年のベトナムでは高齢化の進み方が早い。ベトナムは歴史的に家族・親族は共同という意識を持ち続け,家族を思いやる気持ちが強い。しかし,経済の発展やグローバル化にともなう生活の変化の中で,家族の役割も少しずつ変化してきている。家族に対する関心の欠如など,家族の関係は徐々に軽視されてきていると心配する声も聞く。ベトナムでは高齢者に対する家族の役割をどのように認識しているのだろうか。これから社会を担っていく若い世代の人々が,高齢社会に直面した時にどのような対応を考えているかを把握するために調査を行った。その結果,社会福祉制度が不十分な中で,「高齢になった父母の援助は兄弟姉妹で協力して行い,仕事も両立させる」,「家庭教育と家族間の良好な関係は最も大切である」,「社会問題の原因は,家族に対する関心の欠如や家族関係の軽視に根差している」,「世代間格差をなくす努力と親子で異なる意見を理解する努力が必要」,「社会福祉政策を積極的に進める必要がある」等の意見が寄せられた。ベトナムで最も大切にされてきた社会の細胞である「家族」,居心地の良い家庭環境,人間関係を破壊することなく高齢社会問題への対処が必要との認識が把握された。
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