紀要論文 イメージの連鎖―詩的言語分析の覚え書き―
Chain of an image

今野, 真二  ,  コンノ, シンジ  ,  Shinji, KONNO

内容記述
 マグリットの絵画作品には「雲の浮かぶ青空」や「切り紙、ビルボケ(西洋けん玉)」など「頻繁に見られるモティーフ」があることが指摘されている。「モティーフ」には共有されるものと、個別的なものがあると考えられる。絵画作品と同じように、詩作品にも、「頻繁に見られるモティーフ」があると推測されるが、それは語(句)やひとまとまりの表現を単位としていると思われる。本稿では、北原白秋の『邪宗門』を素材とし、どのようなモティーフが頻繁に見られるかについて、語(句)を単位として指摘することを試みた。北原白秋の『邪宗門』は上田敏の訳詩集『海潮音』の影響を受けていることがこれまでに指摘されている。『海潮音』で使われた語句が、『邪宗門』に収められた詩作品にどのように取り込まれているかについて、「薄暮(くれがた)」という語を使った検証を試みた。漢字列「薄暮」は『邪宗門』中で、十四回使用されているが、そのほとんどが「クレガタ」という語を書いたもので、白秋においては、語「クレガタ」と漢字列「薄暮」との結びつきが強いことが窺われる。これは『海潮音』の影響と考えられる。最終的には、語(句)やひとまとまりの表現を単位として観察した場合に、「頻繁に見られるモティーフ」を具体的に抽出し、その語(句)やひとまとまりの表現と共起している語(句)を探ることによって、イメージの連鎖を抽出することが目的となるが、本稿はその一階梯として、語と漢字列との結びつきに着目した分析をおこなった。
 It’s pointed out that Magritte’s painting work has the motif which shows repeatedly. There are two kinds in a motif. One is a motif shared by many people, and another is a personal motif. A personal motif will be a subject of research by literally study and a linguistic research work. A motif of poetry seems to express a word and phrase as the unit. In this article, I analyzed Kitahara Hakushu’s Jyasyumon . Jyasyumon undergoes influence of Kaichoon . I investigated how the word and phrase used by Kaichoon was used for Jyasyumon . The one I analyzed is a word as “kuregata ” concretely. A word as “ kuregata ” is used 14 times in Jyasyumon . After I investigated, I found out that “ kuregata ” is related to “薄暮”. This survey result shows that Jyasyumon undergoes influence on Kaichoon . Last my target is to pick a chain of an image out, but this thesis is convinced that it was the step.
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