Journal Article 第70回東邦医学会総会内東邦大学医療センター大森病院CPC:診断に苦慮した肺高血圧の1例

宮下, 弘  ,  栃木, 直文  ,  名取, 一彦  ,  小林, 正周  ,  太田, 宏樹  ,  岡, 崇  ,  酒井, 謙  ,  杉野, 圭史  ,  佐地, 勉

64 ( 2 )  , pp.103 - 115 , 2017-6 , 東邦大学医学会
ISSN:00408670
Description
症例
55歳時に特発性肺動脈性肺高血圧症(idiopathic pulmonary arterial hypertension:IPAH)と診断され,エポプロステノールナトリウム,アンブリセンタン,リオシグアトにて3剤併用療法中の61歳男性.55歳時から左背部の圧迫感を訴え,胸部X線では経過を追うごとに左肺野すりガラス陰影の増悪を認め,59歳時に慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)を指摘された.増悪・寛解のマーカーの1つとしてbrain natriuretic peptide(BNP)を用いていたが,BNP高値が持続するため心不全の治療目的に入院した.右心不全に対して治療を行なったが奏効を得られずに徐々に増悪し,また左背部圧迫感の自覚症状も悪化していった.肺うっ血が著明となり,左心不全に対してbilevel positive airway pressure(BiPAP)も要したが,心不全が改善せず永眠となった.背部の圧迫感や左肺野すりガラス陰影は肺うっ血によるものと判断していたが,BiPAP治療を要したことも含め,これらは通常のIPAHの経過と異なっていた.本症例の問題点として ①IPAHの診断の再検討,②胸部X線上のすりガラス陰影の本態,③COPDの関与の3つを挙げ,討論を行った.
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