Journal Article 第146回東邦医学会例会 パネルディスカッション:肺血管リモデリングの発症機序に迫る 肺高血圧症における遺伝子変異と臨床像の関連

中山, 智孝  ,  佐地, 勉

62 ( 3 )  , pp.194 - 196 , 2015-09 , 東邦大学医学会
ISSN:00408670
Description
総説
要約: 近年の分子細胞学的研究の進歩により,肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)の発症には遺伝的素因と危険因子が相互に関連し,肺小動脈の炎症―変性―増殖を軸とした,内皮細胞機能障害,平滑筋細胞のアポトーシス抵抗性と無秩序な細胞増殖による血管壁の肥厚性変化とリモデリングが主たる病因であることが明らかとなってきた.原因不明と考えられてきた特発性/遺伝性PAHの一部では,bone morphogenic protein type II receptor gene(BMPR2),activin receptor-like kinase(ALK)1 gene(ALK1),ALK6, Endoglinや細胞内シグナルSmad8の変異が家族例の50~70%,孤発例(特発性)の20~30%に発見される.常染色体優性遺伝の形式をとるが,浸透率は10~20%と低い.全般的に遺伝子変異陽性のPAH症例は陰性の症例に比べて発症年齢が若く,血行動態が重症で予後も悪いことが報告されている.変異の種類別の詳細な解析は症例数が少なく,今後の課題である.現状では遺伝子変異に特異的な治療薬は存在しないが,今後は遺伝子変異に応じたテーラーメイドの治療法の確立が期待される.
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