Departmental Bulletin Paper 適切な抗菌薬治療で再置換を回避した術後遠隔期発症の胸部下行大動脈人工血管感染症例-管後型大動脈縮窄症治療に使用した人工血管のメチシリン感受性ブドウ球菌感染症-

飯島, 健太  ,  松沢, 迪子  ,  川村, 愛  ,  渡辺, 珠美  ,  石井, 彰  ,  菅原, 斉

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 42歳の男性。15歳時に管後型大動脈縮窄症で胸部下行大動脈の人工血管置換術を受けた。胸部造影CTで人工血管置換部周囲に低吸収域を認め,人工血管感染の疑いで転院搬送された。ガリウム・シンチグラフィで人工血管置換部周囲に集積を認めた。前医の血液培養からブドウ球菌が検出された。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌や嫌気性菌の複合感染も考慮し,血液培養提出後にバンコマイシン,ピペラシン・タゾバクタム,ゲンタマイシンを開始した。原因菌がメチシリン感受性黄色ブドウ球菌と判明したため,セファゾリンへ変更した。転院時の血液培養は陰性であった。人工血管再置換術を施行せず,計8週間の抗菌薬静脈内投与実施後に退院し,さらにセファクロル内服を6か月間継続し終了した。治療終了後6か月間以上の経過観察で再燃を認めていない。大動脈人工血管感染症の死亡率は高く,再置換術を要したとの報告が多い。本症例のような大動脈人工血管感染症であっても,適切な抗菌薬の長期治療で人工血管再置換術を回避できる。
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