Departmental Bulletin Paper 近代詩運動と民謡 : 大正・昭和初期における富山県の動向からさぐる地方性の現出
Traditional Folk Song Meets the Modern Poetry Movement : Representations of Provinciality Explored in Toyama Prefecture from the 1910s to the Early 1930s

長尾, 洋子

Description
大正期に興隆した近代詩運動は、文学の領域にとどまらず、地域の文化や<中央>と<地方>の関係・表象のあり方に影響をおよぼした。富山県では日本海詩人連盟が発足し、その機関誌『日本海詩人』は県下の詩人にとって重要な発表と交流の場であった。近世以来親しまれていた在来の民謡おわら節は明治期から歌詞改良が試みられていたが、近代詩運動に接触したことによって新たな方向に向かう。創作民謡に求められた純朴さや平明な表現を重視するようになったのである。『日本海詩人』同人として民謡の創作にはげみ、同時におわら節の振興に力を注いだ小谷恵太郎は、こうした転回に関与した人物と考えられる。本稿では近代詩運動とおわら節の接点としての小谷の役割に注目し、おわら節の変化を探る。さらに、おわら節の本場とされる八尾町の表象を考察し、どのような地方性が現出したかを地理的想像力の観点から明らかにする。
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