紀要論文 米国の食品へのトランス脂肪酸使用禁止への展開: エビデンスに基づいた栄養学
Process to the Ban of Use of Trans-fats in the USA

YOSHIZAWA, Kazuko  ,  吉澤, 和子

14pp.31 - 38 , 2016-03 , 長崎県立大学
ISSN:1884-1759
NII書誌ID(NCID):AA1240742X
内容記述
背景 2015年 6 月、米国食品医薬品局(FDA) はトランス脂肪酸が「安全と認められる(generally regarded as safe: GRAS)食品」ではない、と定義づけ、食品への添加を 3 年で禁止すると発表した。米国で1993年、8 年に亘る前向きコホート研究によりトランス脂肪酸が冠状動脈心疾患のリスクを高めることが発表されていた。しかしこの知見が政策決定に十分に活かされることはなく、2016年使用禁止に至るまで長い時間が経過した。目的 1993年トランス脂肪酸の健康への悪影響があることを示した研究発表から、2016年の使用禁止に至った背景を概観し要因を考察した。方法 文献データベースPubMedを用いてキーワードにより検索を行い、その中で栄養情報について妥当性が確認されている文献を用いて行う。結果 PubMedを用いた文献検索で得られた文献の中で栄養情報に妥当性があるものを選定した。2009年に発表したMozaffarian, Aro and Willettが行ったメタ・アナリシスによりトランス脂肪酸が冠状動脈心疾患のリスクを高めることを明らかにしている。考察 2015年 6 月の米国FDAのトランス脂肪酸の使用禁止の発表に至った主な要因は2つ考えられる。一つはトランス脂肪酸の栄養成分表示の義務化や含量規制だけでは医療費増大の抑制が困難なこと、もう一つはメタ・アナリシスなどエビデンス・レベルの高い知見の蓄積あり説得力を高めたことが考えられる。
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http://reposit.sun.ac.jp/dspace/bitstream/10561/1175/1/v14p31_Yoshizawa.pdf

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