紀要論文 当院の抗酸菌検査統計と結核院内感染対策

髙原, 里美  ,  河村, 恭佑  ,  橋戸, 彦典  ,  後藤, 泰代

内容記述
結核は1950年までは日本人の死亡原因のトップを占め、年間10数万人が亡くなる疾患であった。その後、生活水準・環境衛生の向上、医療・医学の進歩により患者数・死亡者数は大きく減少した。しかし、1997年には発生率が再び増加傾向となり、当院でもここ数年、抗酸菌陽性率が増加傾向にある。そこで、10年程前から院内感染対策を考慮し、24時間体制で塗抹検査を至急で行っている。また、院内感染を未然に防ぐため2013年5月から入院時検査のPCR検査同時オーダーを行っている。今回、当院における過去3年間の統計と院内感染対策の取り組みの成果を報告する。2011年1月から2013年12月までの3年間で提出された5118件を対象とした。結核菌の同定所要日数の最長は51日。この患者は検体提出時PCR検査:陰性、45日後にMGIT法:陽性、PCR再検査で陽性となった。この検体は喀痰性状が不良であった。次に長期間要した患者は29日で2名あった。2名は検体提出時にPCR検査のオーダーがなく、喀痰性状不良であった。非定型抗酸菌の同定所要日数は、34日以上を要した例が10名あった。全て検体提出時にPCR検査の同時オーダーがされていなかった。PCR検査同時オーダーの検体は、同定所要日数が2~6日と短縮された。また、喀痰性状が不良では良い結果が得られないため、喀痰採取法のマニュアルを作成し、採痰教育を行った。これらの取り組みで院内感染を未然に防ぐ事が出来、院内感染対策上有意義な結果が得られた。
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