Departmental Bulletin Paper 近代日本文学研究上の課題と第三項論の意義に関する私論 (二) : <他者認識> と <世界像の転換> をめぐって
A Private View concerning the Problems of Modern Japanese Literature and the Signification of the “Third Term”<2> : On The Recognition of Others and Epistemological Shift

山中, 正樹

(26)  , pp.1 - 11 , 2016-03-20 , 創価大学日本語日本文学会
ISSN:09171762
NCID:AN10387152
Description
明治維新以後西欧から移入された、所謂 <近代的自我> を描出することが、日本の近代小説の主題であるとされてきた。しかし、その <近代的自我> とはいったいどこに在るのか。従来の議論(とりあえずテクスト論の登場以前)では、それを自明の存在として私たちの外部に位置付け、それを日本の <近代小説> がいかに探求し、どのように描き出しているのかを解明することに主眼が置かれていたように思われる。しかし前稿で確認したように、<近代的自我> あるいはそれと対を成す <他者> の概念及び <他者認識> さえも、田中実氏のいう <客体そのもの> が、私たちの意識に映じた <客体(そのもの)の影> なのである。このことを基盤にしつつ、近代小説を読んでいく時に、今までの研究では見逃されていた、新たなる <他者> 認識と <世界像> の転換が齎されるはずである。本稿では、第三項という概念を基底に、日本の近代小説が追及した「リアリズム」の問題を検証していくための基本的立場について考えてみたいと思う。
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http://libir.soka.ac.jp/dspace/bitstream/10911/4549/1/nn26-001.pdf

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