Departmental Bulletin Paper 学習を通した児童理解における教師の視点を探る : 奈良女子大学附属小学校の実践から

若井, 幸子

(25)  , pp.15 - 27 , 2015-12-31 , 創価大学教育学会
ISSN:21851395
NCID:AN10471893
Description
奈良女子大学附属小学校(以下,奈良女附属小)の教育は,大正期新教育運動の指導理念である児童中心主義に基づいた教育であり,大正期新教育運動の中心的人物であった木下竹次(以下,木下)の『学習原論』1 に学び,児童理解の確かな方法論を持つ教師達の存在がある。これまでの研究(「書くことによる児童理解」2 以下「前稿」とする)で,奈良女附属小の教師達の優れた児童理解は,「日記指導」や自由研究などの「書くこと」を奨励し,その内容を日々丹念に読み解く指導を中心とした教師の労作業,確かな方法論に基づいているということを教師の実践事例より考察した。奈良女附属小の「児童理解」の中核に「書くこと」を中心にした実践があるということを,代表的な教師の事例で確かめることが出来たことから,今回の研究では,奈良女附属小の教師達の学習・児童理解の視点がどこにあるのか,前稿で探った「児童理解」に加え,大正期以来発行し続けている「学習研究」や保護者に出されている「学年便り」などの中に現れている教師の視点を実践事例から探ってみた。そこから,日記指導や自由研究,ノート指導など児童に「書くこと」を推進しながら,その内容を読み解く学習・児童理解の幾つかの視点,例えば,教師と子どもの思考のずれを意識することや,経験や観察を詳しく説明させたり書かせたり,楽しく取り組ませることを重視することなどが浮かび上がってきた。そして,それは,いわゆる単純な児童理解の枠を超え,「学び」に取り組む児童自身を教師がどう理解しているかという学習の視点であることも分かってきた。
研究ノート
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http://libir.soka.ac.jp/dspace/bitstream/10911/4419/1/skk25-015.pdf

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