Departmental Bulletin Paper 社会的養護児童の子育ての社会化が子どもの認識に与える影響 ―地域養護活動における「ひと・もの・こと」との関係に注目して―

井上, 寿美  ,  笹倉, 千佳弘

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本研究の目的は,社会的養護児童の子育ての社会化が,児童養護施設で生活する子どもの認識にどのような影響を与えるのかについて,子どもと子どもの育ちに関わる「ひと・もの・こと」との関係に注目して明らかにすることである.自然探索やボランティア活動などをおこなう宿泊型体験事業の参与観察で収集した児童養護施設の子どもをめぐるエピソードを分析した結果,社会的養護児童の子育ての社会化は,社会的養護児童の認識に拡がりをもたらすことが明らかになった.社会的養護児童の認識が拡がる理由は,社会的養護児童と調査者の間に生じた二重の「曖昧性」によるものであると考察された.また,子育ての社会化をとおして社会的養護児童の認識が拡がることの意味は,特定の「ひと・もの・こと」ではなく,「ひと・もの・こと」全般との間における相互信頼感,すなわち,世界との相互信頼感が形成される可能性を有することであると考察された.
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