学術雑誌論文 「たばこ業界は陰に隠れて」:日本たばこによる喫煙科学研究財団を介したたばこ政策と科学への⼲渉
‘The industry must be inconspicuous’ : Japan Tobacco’s corruption of science and health policy via the Smoking Research Foundation

飯田, 香穂里  ,  プロクター, ロバート N

2018-02-04 , BMJ Pub. Group / London (c1992-)
ISSN:0964-45631468-3318
NII書誌ID(NCID):https://ci.nii.ac.jp/ncid/AA1091879X
内容記述
目的:日本たばこ産業株式会社(JT)が、研究助成機関である喫煙科学研究財団を1986 年になぜどのように設⽴したのかを調べる。また、この財団が⽇本におけるたばこ政策と科学にどの程度影響を及ぼしたのかを探る。⽅法:最近の⽇本国内の訴訟資料、出版されている⽂書、「Truth Tobacco Industry Documents」アーカイブに保存されているたばこ業界の内部⽂書等を分析した。結果:たばこ規制に対するJT の対策は、1980 年代半ば、JT ⺠営化に伴って強化された。⼤蔵省の保護下にとどまったものの、半⺠営化された会社には、(これまでと同等の)「政治家とのパイプ “access to politicos”」はなくなり、海外たばこメーカーとの連携の必要性が出てきた。その解決策の⼀つが、アメリカの会社と密かに情報交換をしながら進めた、第三者機関としての財団の設⽴だった。この財団には⽇本の科学的・医学的権威を取り込むことが期待されていた。政府や学界の影響⼒のある⼈物に守られ、財団は、国内外のたばこ規制政策に影響を及ぼすという⽬標とともにスタートした。財団から助成を受けた研究者は、国際学会、国内の諮問委員会、たばこ訴訟等に参加し、たばこの販売継続を可能にする環境づくりに貢献した。結論:財団は独⽴や中⽴を意図したものではないことが内部⽂書から明らかであり、JTの主張とは異なる。財団の設⽴は、1953 年にアメリカでスタートした業界による “たばこの害否定論キャンペーン” が、海外たばこメーカーの積極的な協⼒により、アジアに⼊ったタイミングを⽰すものと⾔えるだろう。
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