学位論文 レビュー及び周辺情報を用いた小説の感性情報の推定と小説検索システムの構築

山本, 泰広  ,  ヤマモト, ヤスヒロ  ,  Yamamoto, Yasuhiro

pp.1 - 52 , 2016-03-25 , The University of Electro-Communications
内容記述
QAサイトなどにおいて感性情報を手がかりに小説を探す人が多くいるにもかかわらず,感性情報を用いて小説を検索することができるシステムは少ない.また感性情報により検索可能なシステムのほとんどでは各小説の感性情報を人手でタグ付けしているため,そのコストの大きさは問題視されている.近年ではレビューに出現する感性語の出現頻度を用いることで,複数の感性項目(感性タグ)に対してその感性の度合いを推定している研究がある.感性語とは,感覚や感情表現を表す形容詞,形容動詞のことであり,感性タグとは感性語を似ている感性語どうしでまとめたときのグループの特徴を表すラベルである.しかし既存研究ではレビューが大量にあることを前提としているため,レビューの少ない小説に対してはその精度が不十分である.そこで本研究ではレビューの少ない小説に対しても高い精度で感性情報の推定を行う手法の開発を行った.提案手法ではまず既存研究と同様にレビューに出現する感性語の出現頻度を用いて各小説に対して感性情報の推定を行う.次にレビューから求めたレビュア及び対象小説を読みそうなレビュア(潜在レビュア)の感性情報や,同じ著者の小説から求めた著者の感性情報,また内容紹介が最も似ている小説の感性情報を用いて感性情報の更新を行うことで,小説の感性情報の推定を行う.既存手法との比較実験を行った.その結果レビューの少ない小説に対して,既存手法で100件のレビューを用いた際と同等の精度で感性情報の推定を行うことができた.また提案手法の各スコア拡張手法全てにおいて,精度が向上することが分かった.このことから,提案手法はレビューの少ない小説において有効であるといえる.今後の課題として,レビュアの属性情報を用いた潜在レビュアの推定手法の改良や,ジャンル情報を用いた提案手法の改良が挙げられる.

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