学位論文 電磁界CIP法におけるサブグリッド法の開発

垣端, 崇志  ,  カキバ, タカシ  ,  Kakiba, Takashi

pp.1 - 42 , 2016-03-25 , The University of Electro-Communications
内容記述
コンピューターを使って数値的に計算する電磁界解析が発展している中、電磁界解析の新たな手法としてConstrained interpolation profile (CIP)法を電磁界解析に適用することが近年注目されてきた。CIP法は、グリッド点における電界や磁界といった場の値に加えて、空間微分を用いることで、グリッド間の場を3次関数で高精度に近似するという手法である。粗いグリッド間でもCIP法を用いて高精度な近似ができるようになった一方で、一部に微細な構造を持つ散乱体などが存在する領域を精度よく解析するためには、その部分において細かいグリッドを用いて計算する必要がある。そこで本研究では、粗いグリッドと細かいグリッドの二つを解析空間に導入するサブグリッド法をCIP法に適用することを目的とする。そしてサブグリッド法を実装するために必要な時間補間及び空間補間技術の検討とそれぞれの精度を評価するための検証を行った。まず、1次元CIP法のサブグリッド法においては時間補間及び空間補間でメイングリッド(MG)とサブグリッド(LG)の境界における誤差を調べ、MGとLGの分割比とサンプリング数で誤差の推定値を求める式を出した。その結果、サンプリング数10,セルサイズ比が2の時の空間補間においてサブグリッド法による誤差は、伝搬による電界の振幅の減衰量が1mあたり0.6dB程度に対し、境界における減衰は3.5×?10?^(-4) dB程度と非常に小さいことがわかり、CIP法においてサブグリッド法が有効であるということがわかった。それを踏まえて、2次元 CIP法のサブグリッド法において時間補間と空間補間を行い、誤差について調べた。時間補間についてはy軸に平行なMG-LG境界面からの反射が生じ、y方向の伝搬に大きく影響を与えていることがわかった。また時間ステップ比が大きくなると誤差が大きくなり精度が悪くなる一方でサンプリング数が大きくなると誤差は小さくなり、時間ステップ比2,サンプリング数40以上では1.5%程度の誤差で計算することができ、サンプリング数を大きくすれば誤差を少なくすることが可能である。空間補間についてはx,y方向の伝搬において対称性が保たれており、サンプリング数およびセルサイズ比が大きくなれば精度が上がるという結果が得られ、セルサイズ比が5以上で、サンプリング数が15以上であれば、1%未満の誤差で計算をすることができることがわかった。また、1%未満の誤差になると誤差の減り方も小さくなり、その程度の誤差においてはサンプリング数やセルサイズ比を変化させても大きな誤差の減少には繋がらないことがわかった。また、本研究においてMG-LG境界上での補間は単純平均化を用いており、サンプリング数30、セルサイズ比20において、平均化による補間の影響を調べたところ、セルサイズが変化したことによる振幅の減衰やMG境界端からの反射の影響と比べて小さいことが確認でき、単純平均化の補間が有効であることがわかった。

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