学位論文 Twitter における不愉快情報への接触を防ぐための応答メッセージ不可視化システムの提案

植田, 智明  ,  ウエダ, トモアキ  ,  Ueda, Tomoaki

pp.1 - 51 , 2016-03-25 , The University of Electro-Communications
内容記述
Twitterにおいて,投稿者の意図や期待に反する他のユーザからの応答は投稿者を不愉快にさせることがある.こうした不愉快感はSNS疲れの原因の一つでもある.例えば,タイムライン上に質問を問いかけた時に,他のユーザからの回答を望んでいるにもかかわらず,質問の意義を問いただす質問など,回答ではない反応が送られるといった場面が挙げられる.その背景にはSNS 特有の投稿文字数の制限やユーザやトピックに関する前提知識の有無などの,オンラインならではのユーザ間の障壁がある.この障壁によりユーザ同士でのミスコミュニケーションの解決は困難である場合が多い.不愉快に感じることを防止するためには,投稿者にとって期待しない応答を不可視化し,目に触れる機会を減らすことが有効であると考えられる.本論文では,リプライ形式でないツイートに対し,ユーザの期待する反応別の分類手法の提案と分類器の精度評価を行った.また,提案手法を実装したクライアントを開発し,操作ログを用いた評価を行った.分類精度の評価により,全項目の平均F 値は60.6% となった.さらに,投稿時期の新しいデータを用いた追加学習により,平均F 値は64.4% まで改善した.クライアントの操作ログを用いた評価により,投稿者の期待する反応を識別し,期待しないリプライに対して警告表示を行う提案手法と手法を実装したクライアントは,投稿者の期待する反応に応じたツイートの分類と警告表示により,内容を閲覧するかどうかの取捨選択を効果的に行うことができた.また,よくやり取りするユーザからのリプライは警告や不可視化を行わないといった,ユーザ同士の関係性を考慮し,不可視化を限定的に行うといった改良が必要であることが浮かび上がった.これらの評価実験を通して,提案手法は不愉快な応答メッセージを持つ可能性の高いリプライに接触する機会を減らすのに有効であることを示した.

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