Thesis or Dissertation 空間相関とアレ素子間結合を考慮したMIMO 伝送特性評価法

村上, 裕馬  ,  ムラカミ, ユウマ  ,  Murakami, Yuma

pp.1 - 98 , 2016-03-25 , The University of Electro-Communications
Description
私たちの生活の中には様々な無線の技術が存在し,現代では無線LAN など,電波でのワイヤレス情報通信が世界中に普及している.近年のLTE通信システムを始めとした,無線通信システムの高速化,大容量化には,MIMO (Multiple-Input Multiple-Output) が大きな貢献を果たしている.MIMO とは,送信機と受信機の双方で複数のアンテナを用いることでデータ通信の伝送容量を上げる無線通信技術である.大容量通信の利点から,日常生活においても,携帯電話を皮切りに無線LAN やLTE などへと応用が広がっている. 現在,スマートフォンの通信方式としてLTE が主流となっているが,さらにLTE-Advanced から5G へと,通信速度や通信容量の面で大きな進化が期待されている.それに伴い,小型端末に組み込まれるアンテナの本数も増加していくが,限られた範囲内で複数のアンテナを組み込んだとき,アンテナ間隔が狭まったことによりアンテナ同士が干渉し合い,通信効率向上が見込まれるはずが,むしろ低下してしまうといった問題がある.送受信の双方でアレーアンテナを用いるMIMO システムにおいて,アレー間隔を狭めた場合の,空間相関とアンテナ相互結合の相互作用MIMO 伝送特性に及ぼす影響を定量的に把握するべく,本研究室では実験的に,あるいは理論的に種々の研究が行われてきた.しかし,MIMO の伝送特性は,電波伝搬の問題 (電波の到来方向分布) にも依存するので,現象は複雑である.その理由から,過去の研究ではデータの測定に多大な労力と時間がかかってしまうといった問題が見受けられた.本研究では,MIMO チャネルの受信側に発生する上記問題を解決し,また,効率的に伝送特性評価を行うべく,簡易なシミュレーションモデルの構築を行った.このモデル作りに際して,相互結合行列 (カップリング行列) を用いることにより,空間相関とアンテナ相互結合 (カップリング) のうち,両者の影響を分離した評価,および両者を考慮した評価が可能になるため,相互結合行列 (カップリング行列) を用いて評価することを提案し,その実用性についてシミュレーション評価を行った.また,得られたシミュレーション結果の妥当性を検証するため,仮想空間内で電波の様々な到来角度およびフェージング環境を実現することが可能なMIMO フェージングエミュレータ (FE) を用いた擬似実験を行い,比較を行った.

Number of accesses :  

Other information