学位論文 折り紙公理に基づく谷折り操作の記述・認識に関する研究

藤岡, 直幹  ,  フジオカ, ナオキ  ,  Fujioka, Naoki

pp.1 - 103 , 2016-03-25 , The University of Electro-Communications
内容記述
日常生活には,多くの柔軟物体が存在するが,把持や操作を行うごとにその挙動が異なることから,作業をロボットに指示することは困難である.ロボットにより人間のように巧みな柔軟物体の操作が実現すれば,工場等から介護や福祉,家庭環境などに普及していく一助となることが期待される.本研究では,紙を谷折りする作業を対象として,人間によって行われた谷折り操作を認識し,ロボットの作業記述に適した形で記述する手法を提案する.そのために,折り紙作業を逐次的な「操作の連続と見なし」,操作前後の紙の状態と実行された操作の内容を明確にする記述方法を提案し,さらに人間が行う折り操作からその記述に必要なパラメータを推定する手法を提案する.まず,折り紙公理の折り紙の線や点の扱いについて分析し,どのような情報が折り紙公理に基づく作業記述にとって必要か示した.それに基づき折り紙公理で作業を記述するためのデータ構造を定義し,それを用いて折り紙作業を記述する手法を示した.次に,折り線検出に基づく折り操作の認識手法の提案および評価を行った.ここでは,折り操作前後の画像から折り線を画像認識により推定した.その後,行われた操作の種類と折り動作後の折り紙の状態を推定する手法を提案した. 提案した手法に対し実験により評価を行い,この手法により二回折りまでの折り作業が推定可能であることを示した.続いて 上述の手法で対応できない折り方に対応する手法を検討した.この手法では,まず折り動作前の折り紙の状態に対し,折り紙公理から記述可能な全ての折り線を列挙する手法を提案した.その際,折り線には適用された公理の情報を保存することで折り線自体に作業としての情報を持たせた.その後,実際の折り動作後の形状に最も近い折り線を選び出し,折り動作後の折り紙の状態を推定する手法を提案した.示した手法に対して実験を行い,三回折りまでの折り作品に対して,認識可能であることを示した.また,認識失敗した例から,このアルゴリズムが点や線の増加により認識率が低下するが示唆されたため,それに対応するための今後のアルゴリズムの改良についての検討を行った.

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