Thesis or Dissertation 軌道の視覚的フィードバックによって綺麗なジャグリングを支援するシステムの構築

長岡, 俊男  ,  ナガオカ, トシオ

pp.1 - 48 , 2015-03-25 , The University of Electro-Communications
Description
本研究では,ジャグリングにおけるディアボロを題材とし,練習動画から軌道の視覚的フィードバックがおこなえるシステムを作成した.システムでは OpenCV の色認識によってディアボロの位置を取得し,その軌道を描画することに成功した.また,Kinect による骨格の認識を利用して関節部位の軌道描画も実現した.その他に,距離情報を用いた奥行き表示,速さによる描画色分け機能も実装した.そして,このシステムを使って実際に被験者実験をおこなった.7 人のジャグリング経験者に協力してもらい,練習・フィードバックを繰り返す実験をおこない,実験中の練習内容や発話内容,システムの使い方,実験後のアンケートから考察を行った.結果として,システムのフィードバックについて使用感の良さを評価させたところ,5 点満点中平均 4.7 点の高評価を得た.このことから,システムの有用性については一定の評価を得た.しかし,奥行き表示での道具の位置取得において被験者の要望が満たせないなど,システムの精度の問題も明らかになった.また,本システムによって「想像していた動きと実際の動きが異なること」,「できない技の問題点」,「修正した動きが無意識のうちに元に戻ってしまっていること」などに対する気付きを促すことができることが確認された.特に「想像していた動きと実際の動きが異なること」については,思っていたより良い場合・悪い場合があることがわかり,綺麗さのみに収まらず技の派手さについての気付きも促していることがわかった.システムの使い方については「問題を表面化させるために確認する」,「綺麗にするために動きを改善する」,「できない技を成功させようと動きを改善する」,「その他・新しい動きを開発する」などのために使われていることがわかった.被験者全員の発話・アンケートの中に「綺麗さ」に関する言及が見られ,「綺麗なジャグリング」を意識させる支援に成功した.これらのことから,軌道を描画することでより学習者の中の運動イメージにより近い映像をフィードバックできている可能性が示唆された.

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