Thesis or Dissertation シーケンシャルパターンマイニング拡張による特徴的なコード進行の抽出手法

篠原, 透  ,  シノハラ, トオル

pp.1 - 58 , 2015-03-25 , The University of Electro-Communications
Description
近年,楽器演奏技術を持たないユーザーでも作曲を楽しむことができる作曲環境が注目されている.しかし,初心者が音楽理論を習得し,適切なコード進行を構成することは容易ではない.また,経験者にとっても,終止形などの特定の進行や楽曲の展開を重視したり,一定の作曲者やジャンル等を意識して楽曲を構成したりすることが考えられる. したがって,実際の楽曲に使われている特徴的なコード進行を直感的かつ適切に構成できる作曲支援環境が必要であると考える.特徴的なコード進行とは,単によく使われているというだけではなく,音楽理論上重要視されるコード進行や,楽曲情報(作曲者やジャンルなど)・楽曲構造(小節線や楽曲の開始・終了など)と関連して用いられるコード進行である.そのようなコード進行を積極的に作曲に用いることで,和声を構成する負担が軽減され,より容易な楽曲制作が可能になると筆者は考える. そこで本研究では,実際の楽曲のコード進行から頻出パターンマイニングの一種であるシーケンシャルパターンマイニングを拡張することで,特徴的なコード進行を定量的に発見・顕在化する手法を提案した.具体的には,アイテムへの親子関係を導入することで転回形を含むコード進行を抽出しやすくし,作曲者や小節線などの疑似アイテムを付加してマイニング制御を行うことで楽曲情報や楽曲構造を考慮したパターンを抽出できるよう拡張した. 本提案手法を楽曲150曲のコード進行データに適用した実験を行ったところ,親子関係の導入によって,support値が少なく抽出しにくいパターンや既存手法では発見できないパターンが高い最小support値で提示できるようになった.また,疑似アイテムとして楽曲のメタ情報や小節線,楽曲の開始・終了を表すアイテムを付加することにより,作曲者・ジャンルごとのコードの使用傾向を明らかにし,出現位置やコードの音価の特徴を抽出パターンとして反映することができた.

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