学位論文 UWBレーダのための多偏波散乱データ学習に基づく高精度立体画像外挿法

山領, 歩  ,  ヤマリョウ, アユミ

pp.1 - 67 , 2015-03-25 , The University of Electro-Communications
内容記述
UWB(Ultra -wideband)レーダは,高い距離分解能を有し,光学センサが適用困難な暗闇や濃煙環境下での計測が可能であるため,救助ロボットやセキュリティーシステム,高齢者等の見守りシステムに搭載する近距離立体イメージングセンサとして有望である.同レーダを用いた高精度画像化技術として,合成開口処理(Synthetic Aperture Radar :SAR)やRPM(Range Points Migration)法などがこれまでに提案されている. 一般に,レーダ画像化では素子可動領域が十分に確保できない状況下では,特に遠方にある目標物体の画像再現領域を十分に確保することが難しいという問題を有する.上記問題を解決するため,人体や目標形状を近似的に楕円体の集合とみなし,楕円外挿法を適用することで目標形状を外挿する手法が提案されている.同手法は,観測データから直接的に抽出される距離点群を用いた楕円当てはめを採用しており,目標形状推定点群の推定誤差の影響を受けないため,高精度に外挿可能である.しかし,同手法は楕円体近似に基づくため,楕円体と大きく異なる目標形状に対しては外挿精度が著しく劣化する問題がある. 本論文では,上記の問題点を解決すべく,多偏波散乱データ解析により,RPM法で再現される各推定点に楕円体の一部を当てはめる手法を提案する.本手法では様々な楕円体目標に対する多偏波散乱データを解析・学習し,RPM法による推定点を点の集合ではなく,楕円体の一部の集合で表現する.一般に,各偏波情報には,目標境界の散乱中心位置付近の局所的情報だけではなく,目標形状全体の大局的な情報が含まれており,形状推定に有用である.提案法では,様々な楕円体目標からの多偏波散乱データをFDTD(Fnite Difference Time Domain)法で生成し,形状推定に有用な特徴量をNeural Network(NN と呼称)で学習させる.次に,RPM法で得られた目標推定点に対して,NNから楕円体パラメータを推定し,その一部をRPM法の推定点に当てはめる.また,距離減衰による振幅補正を考慮する距離補正法を導入する.多様な目標形状に対して,FDTD法により生成されたデータを用いて,提案法の有効性を示す.

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