Thesis or Dissertation CMPにおけるラストレベルキャッシュの振舞いに関する調査と検討

佐藤, 江里子  ,  サトウ, エリコ

pp.1 - 28 , 2015-03-25 , The University of Electro-Communications
Description
近年、動作の高速化に加えて低周波数で動作させることができる、一つのチップに複数のプロセッサ・コアを乗せたCMP(ChipMulti Prosessor)の普及が進んでいる。CMP はパフォーマンスの向上や消費電力の削減等を目的として、携帯電話やカーナビゲーション等身近の様々な機器に用いられている。CMP は、複数スレッドを同時に実行することができるため、シングルコアの場合と比べ動作の高速化が見込める。CMP では一番最後のレベルのキャッシュであるLLC(Last Level Cache)を共有キャッシュとして持っているものが多い。あるコアが共有キャッシュに置いたデータを他のコアが使用できるなど、共有キャッシュを用いることで性能上のメリットが期待できる。他方で、同じキャッシュラインに複数スレッドがアクセスすることで起こる、競合によるミス率の増加が問題である。故に、キャッシュ利用においてはミス率をどう軽減するかが重要である。我々は普段、キャッシュがどのように動作しているかを意識することなく計算機を使用している。既存の研究においてもキャッシュの測定はシミュレーションを用いた研究が主であり、実際の計算機上のキャッシュに対して直に測定を行い動作を解析することは少ない。本研究では、実際の計算機上でのキャッシュの動向を観測した。そして、計算機上でのキャッシュミスを測定しキャッシュの生の動きを見ることで、計算機の性能向上にどう貢献しているかを考察した。キャッシュ上の同じセットを用いるデータに繰り返しアクセスすることでキャッシュミスが増加するはずであると考え、Linux のパフォーマンス解析ツールであるparf を用いて測定を行った。その結果、キャッシュミスが全体的に低いのはプリフェッチが関係していそうであることが分かったが、事前に立てた予想に反しキャッシュミスは減る結果となった。

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