Thesis or Dissertation 端部軽圧下によるレーザ切断後に発生する残留応力の低減法

前田, 篤志  ,  マエダ, アツシ

pp.1 - 62 , 2015-03-25 , The University of Electro-Communications
Description
近年では,板材の加工方法として,金型を必要とせず,加工自由度の高いレーザ切断法を用いる機会が増えている.しかしながら,レーザ切断は熱による加工であるため,切断部付近に大きな引張残留応力が発生する.特に,レーザ切断材に曲げ加工を行う場合,この残留応力が原因となって船反りと呼ばれる不良変形が発生し,製品品質に影響を及ぼしている.現状では,板材のレーザ切断後に,レベラ加工などによって残留応力を除去する等の対策を行っている.しかし,これらの既存の残留応力低減法では,板材の全域を加工するために設備が大掛かりになるだけでなく,生産効率の低下をまねくなどの問題が生じている.そこで,実用上より簡単な方法で残留応力を低減し,曲げ加工後の板材の反りを改善する方法が求められている.本研究では,レーザ切断後に生じる残留応力を簡便かつ有効に取り除く方法として,端部軽圧下加工を提案する.軽圧下加工とは,レーザ切断面近辺のみパンチによってわずかな伸び変形を与え,残留応力を低減する方法である.従来法と異なり,材料の一部分のみ加工するため,加工時間の短縮が可能である.そこで,本方法の適用にあたり,有限要素法および実験によって加工条件の決定指針を示し,実際に曲げ加工を行って反り抑制効果を実証した.材料の機械特性,板厚変化に着目し,それらに応じた加工条件の決定指針を示した.得られた結果は以下のとおりである.1.本方法によって残留応力を大幅に低減することができ,曲げ加工後の不良変形である反りを簡単に抑制することが可能になった.2.材料の機械特性の影響は小さく,材料の1%耐力の約110%から約120%程度の面圧をかけることで反りを十分に抑制することが可能である.3.板厚が増加する場合,上記の面圧でも反りの抑制が十分に可能である.より反りを抑制する場合,板厚増加により切断材に発生する残留応力の上昇を考慮して,面圧を増加させれば良い.

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