Departmental Bulletin Paper 世代重複遺贈経済における周期解
Periodic Solutions in an Overlapping Generations Economy with Bequest

中島, 巖

50 ( 1 )  , pp.1 - 21 , 2015-07-23 , 専修大学経済学会
ISSN:0386-4383
NCID:AN00132359
Description
Gale は,一定の成長率で増加する世代が重複していく経済における純粋交換の効率性とその動学を検討した。後に,世代重複モデルと呼ばれる理論枠組の先駆を成す作業であった。しかるに,世代重複経済モデルは,1つには,国債その他の形態の資産,さらに,遺贈,贈与を含む経済の効率性の議論のための枠組として,もう1つは,動的経路の(不)安定性ないし振動性・循環性の議論のための枠組として適用されていくことになる。予測不能な外的ショックに起因する動的経済の変動とは別に,かかるショックが作用しない確定的動的経済において,カオスと呼ばれる変動が生じ得る。(非線型)動的経済体系のカオス的行動としての周期的行動の分析は,[Sarkovskii 定理],[Li=Yorke 定理]の適用を通じて発展化をみた。以下では,まず,2期間生存する若年期,老年期のライフ・サイクルをもち,それぞれの期における消費に至福点が存在する文脈の中で,選択対象となる資産の価格経路が周期解をもつ可能性をみる。かかる至福点の存在は,贈与を構成する要因の1つに位置づけることもできる。次に,2期間生存する世代が重複していく経済の文脈の中で,各世代が次世代に対する利他的な遺贈行為を展開する遷移的経済において,各世代の代表的個人の消費の時間経路が周期解をもつ可能性をみる。
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