紀要論文 文字列のもつ帰納的構造の代数的性質に関する考察
A Note on the Property of Strings from the Viewpoint of Algebra

坂本, 量平  ,  野村, 亮

85pp.1 - 7 , 2015-07-31 , 専修大学情報科学研究所
NII書誌ID(NCID):AN10237207
内容記述
計算機科学における主たる研究対象の一つに文字列がある.他方,代数の文脈では文字列は研究対象ではあるが中心的ではない.両者の研究は視点が異なっているために,同じ研究対象であっても,互いの結果は共有されていないようである.本稿では文字列について両者の接続を次のように試みる. (1) 計算機科学の視点から文字列を帰納的に定義する. (2) さらに帰納的に定義された文字列を代数的に分析するために始代数の定義を用いて定式化する. (3) 最後に始代数としての文字列が自由モノイドの性質を持つことを確認する.このように文字列が自由モノイドであることを確認することで代数の視点から文字列を考察することが可能になる.その一つの帰結として本研究では代数における自由モノイドと自由群の関係を用いて「符号付き文字列」を提案する.両者の接続の可能性を示す一つの例になると考えられる.In the field of the computer science, to investigate the property of strings is one of main objects such as the regular expression. On the other hand, in the field of algebra the property of strings is also investigated from the different viewpoint with the computer science. In this study we first define the string inductively from the viewpoint of the computer science and formalize it from the viewpoint of algebra by using the notion of initial algebra. Then, we confirm that the set of all strings has the property of free monoid. Finally, we propose a new notion called "signed string" as a consequence of this consideration.
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