Thesis or Dissertation リニアックX線ビームのエネルギースペクトル計測に関する基礎的研究

須田, 雄飛

pp.1 - 51 , 2015-03-25
Description
現在の放射線治療では、放射線治療計画装置による線量計算を行っている。放射線治療計画装置の線量計算において、エネルギースぺクトルは基本的なデータの一つである。エネルギースぺクトルを使用し、X線の物質へのエネルギー付与を計算することにより線量分布を取得している。放射線治療計画で不確かさの小さい線量計算を行うために、実際に照射されるエネルギースペクトルの取得が必要である。現在では、放射線治療計画装置に登録するX線のエネルギースぺクトルは、モンテカルロシミュレーションを使用した計算値を使用している。計算により得たエネルギースぺクトルは、深部量百分率(PDD)を使用して評価し、放射線治療計画装置に登録している。このエネルギースペクトルは計算により取得するため、実際に照射されるX線のエネルギースペクトルとは異なる可能性がある。その正しさを検証するためには、エネルギースぺクトルを計測により明らかにすることが求められている。しかし、リニアックX線ビームは線量率が高く、検出器の分解時間幅内に複数の入射光子が存在するためエネルギースペクトルの計測は困難である。このため、放射線治療計画装置に登録するエネルギースペクトルを計測により決定した報告はない。本研究ではリニアックX線ビームのエネルギースぺクトルを計測により明らかにすることを目的とする。まず、リニアックX線ビームのエネルギースペクトル計測に用いる検出器を決定して計測に必要な検出器の特性を明らかにした。次に、コンプトン散乱現象を利用することにより、検出器に入射するフルエンスを減少させることが可能である。そこで、コンプトン散乱光子のエネルギースペクトルを計測し、一次線のエネルギースペクトルを再構築する方法を試みた。また、線量率を変化させて検出器に入射するフルエンスを減少させる方法について検討し、エネルギースぺクトルの直接計測を試みた。直接計測で取得したエネルギースぺクトルを実際のエネルギースペクトルとの整合性を確認するため、水中で計測したPDDと直接計測によるエネルギースぺクトルから計算したPDDを比較した。本研究により、リニアックX線ビームのエネルギースペクトル計測の可能性を明らかにした。
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