Thesis or Dissertation 医療用X線診断測定に用いる線量計の校正

関本, 道治

2015-09-30
Description
本論文は,①良好な基準線量計の確保と校正場の設定の獲得を目標とし,②現在マンモグラフィX線源として存在するターゲット/フィルタの組合せによるマンモグラフィ用線量計の校正定数の変化を評価した.線量測定に使用する線量計は,測定対象の線質に合った線量計を所有する必要がある.しかし,医療現場では複数の線量計を所有することは費用が嵩む為に難しいのが現状である.また近年マンモグラフィではトモシンセシスと呼ばれる撮像法が始まった.これは圧迫された乳房を短時間で撮影し複数の角度で画像収集する3次元撮影方法である.そのため斜入射による線量測定を考慮するために方向依存性の低い円筒形の線量計による測定を考える必要がある.そこで,③空洞電離箱式線量計の壁による減弱を補正し,測定対象外の線質でも測定値を保証する方法を検討した.①に対して,自作した自由空気電離箱のエネルギー特性および再現性は非常に良好であり,基準線量計として十分に対応していることを確認した.またAISTで使用しているX線高電圧装置およびX線源装置と同等の装置を所有する施設であれば,校正場として活用が可能であることを確認した.②に対して,空洞電離箱式線量計は,管電圧およびターゲット/フィルタの組合せによる校正定数の変動が小さい.よって線質が異なってもほぼ同様の校正定数となり,エネルギー特性の良好さが確認された.その為,国内のトレーサビリティシステムによる校正で問題ないことが示された.一方,半導体式線量計は管電圧およびターゲット/フィルタの組合せによって校正定数が大きく異なる.半導体式線量計を用いる時は,測定する条件に対応した校正定数の取得が必須である.しかし国内の校正施設は,様々なターゲット/フィルタの組合せのX線質を提供することができないのが現状である.③に対して,空洞電離箱式線量計は測定対象となる線質が分かれば,Al減弱曲線を用いて検出部壁のAl当量厚が求められる.そこから光子減弱補正係数K_<wall>が導き出され,校正定数に乗ずればエネルギー特性が改善することを見出した.これにより広範囲のX線エネルギーに対応することが可能である.マンモグラフィ用電離箱式線量計は,シャロー形が大半である.シャロー形は構造上,方向依存性があり,トモシンセシスなどの斜入射の測定には適さないと考える.そこで,円筒形電離箱式線量計にK_<wall>を用いた補正を行えば,マンモグラフィ用線量計として使用可能となる.これにより,より適切な線量評価につながると考えられる.
首都大学東京, 2015-09-30, 博士(放射線学), 甲第621号
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