Thesis or Dissertation スクールカウンセラーと教師の協働についての一考察

藤原, 弥

pp.1 - 40 , 2015-03-25
Description
本研究では,このようなSCと教師の「連携」もしくは「協働」,そしてそれを促進あるいは阻害している「視点の違い」について述べた。研究1においては,筆者が架空の事例を提示し,それを教師だけのグループ,SCだけのグループ,そして両職種が入り混じったグループ。のそれぞ、れにおいて討論をしてもらった。そしてそれらの討論の内容から,職種の違いによる視点の差は生じるのか,また,合同のグループでの話し合いの際にはどのような討論内容になるのか,視点の違いがどのように変動するのかあるいはしないのかということを明らかにすることを目的とした。研究2においては,グループではなく個別にインタビューを実施し,それらの話し合いについて各人がどのように体験していたか,また視点の違いが生み出される背景にはどのような要素があるのか,そして,連携がうまくいった状態とはどのような要因が働いている時であるかということを明らかにすることを目的とした。そして,研究1,研究2を統合して考察をすることにより,SCと教師の視点の違いを明らかにし,さらにそれを乗り越えて連携を潤滑に進めていく方法を探り,そして新たな協働の意義を見出すことを目的とした。その結果,SCが感じている教師との視点の違いは「支援の時間的な違い」と「個人対集団の違い」の二つに大別できることが明らかになった。そして,その視点の違いの背景には勤務体制や求められる役割のといった両職種の「立場」の違いがあり,それを克服するために互いの立場を理解するべく対話を繰り返すことが必要であることが示唆された。そして,本研究においてSCと教師の「協働」とは,「支援のために共通の方向性を見出し,それを遂行するために互いの立場を理解した上で試行錯誤を繰り返していくこと,またはそのために対話を繰り返していく過程」と定義するに至った。そして,学内の支援においてSCに求められていることは「直接的に児童に働きかける頻度の多い教師に対しての援助を行うことで,間接的に児童を援助する,「環境」に働きかける役割」といえることが導き出された。
Full-Text

https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=365&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1

Number of accesses :  

Other information