紀要論文 重力、霊、アナロジー : George Cheyneの自然哲学について
Gravitation, Spirit, and Analogy : George Cheyne's Natural Philosophy

岡田, 典之

36 ( 2 )  , pp.29 - 45 , 2015-03-16 , 龍谷大学龍谷紀要編集会
ISSN:02890917
NII書誌ID(NCID):AN00338616
内容記述
十八世紀初頭に活躍した医師ジョージ・チェイン(George Cheyne, 1671-1743)は、食養生、長寿法、神経疾患、痛風等、健康や医学に関連する著作をいくつか残したが、それらの内容と一部重複しつつ、さらに幅広く自然哲学一般を扱ったものも著している。そこでは、ニュートンによって定式化された重力の法則に従って運動する機械としての自然という観念が表明され、神の計画を示すという目的のためではあるが、宇宙の構造、人体の構造がかなり正確に描かれている。ところが、このような一見すると近代科学的な自然の記述と併行して、そのような自然観の根底であるとされている重力の法則が、物理的な法則というより霊的な実体であるとされ、生命現象もふくめた運動の原理として扱われているのである。さらに重力は、機械論的自然観においていったん否定された世界霊魂のようなはたらきを担わされている。つまり自然は、重力という物理学的法則に従って運動する機械であると同時に、霊的・生命的なものが隅々にまでいきわたって支配している、一種の生気論的な存在とされているのである。そこではまた、自然魔術とも共通する、万物照応のアナロジーの原理が大きな役割を果たしている。本稿ではこうした点を中心に、チェインの自然哲学が持つ意味を考察する。
本文を読む

http://repo.lib.ryukoku.ac.jp/jspui/bitstream/10519/5881/1/r-ky_036_02_004.pdf

このアイテムのアクセス数:  回

その他の情報