Departmental Bulletin Paper オーストリア文学研究から教養教育を構想する : 世界文学としてのオーストリア文学
Eine Betrachtung über die Bildung durch Austriaca : Die österreichische Literatur als "Weltliteratur"

國重, 裕

36 ( 2 )  , pp.141 - 153 , 2015-03-16 , 龍谷大学龍谷紀要編集会
ISSN:02890917
NCID:AN00338616
Description
ドイツ語で書かれた文学であるオーストリア文学を、広義のドイツ文学の一部として読むのではなく、「世界文学」の一つとして読むことによって、どのような読みの豊かさが開けてくるのかを考える。「世界文学」とは、「国民文学」すなわち「国家=民族=言語=文化」などが等式で結ばれることが自明視される文学の反対語である。わたしたちが生きている今日の社会では(どの地域であろうと)、この暴力的な等式が成り立たないことを暴露する文学でもある。このような世界文学としてのオーストリア文学への読み方の提案は、教養Bildungという概念と照らし合わせるとき、教養教育の目的を明確化することにとっても資するものであることを示す。またこの「均質性への抵抗」が、本稿でおもに焦点を当てた言語、文化、民族の差異だけではなく、性的タブーへの侵犯としても実践されていることを、女性によって女性のために書かれたポルノグラフィであるエルフリーデ・イェリネクの小説を例に論証する下準備をおこなっている。
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