紀要論文 中国・黄土高原の暮らしと切り紙の無形文化遺産化 : 窰洞の村のエコミュージアム活動をめぐる〈翻訳劇〉の諸相

丹羽, 朋子  ,  Niwa, Tomoko  ,  ニワ, トモコ

136pp.271 - 294 , 2016-03-22 , 国立民族学博物館
ISSN:13406787
NII書誌ID(NCID):AA11751099
内容記述
中国黄土高原に位置する陝北地域には、伝統住居「窰ヤオトン洞」の窓に貼る正月飾りに、女性たちが剪せんし紙(切り紙細工)を作る習慣があり、2008年以降、多くの県の剪紙が国家級・省級の無形文化遺産に登録されている。本稿は、陝北の延えんせん川県に設立した「碾ニエンパン畔黄河原生態民俗文化博物館」と「小シャオチャン程民間芸術村」の活動を取り上げ、人々が民俗文化の保存に動くとき、いかにして無形文化遺産という外来の概念や制度が移植され、また民俗文化という客体視しづらい対象が表象や実践の形式へと〈翻訳〉されるかを考察していく。この活動は、剪紙技術が廃れた僻村における作り手の育成活動と、生活文化の保存活動とを組み合わせて、民俗文化全体0 0 0 0 0 0 を無形文化遺産として登録したユニークな事例である。本稿ではこの試みを、牽引した知識人芸術家や村民らが参与するエコミュージアム活動と捉えて、設立・運営の現場における彼らの相互交渉の諸相を、〈翻訳劇〉になぞらえて描き出す。文化遺産保護という新たな潮流と、建国以来の民俗文化のプロパガンダ利用の歴史との関係性、また製作指揮者らの企図を超えた、村民ら〈演者〉による〈翻訳劇〉の再編等の展開も合わせて論じる。
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