紀要論文 渦中の無形文化遺産 : 南京市高淳における祭祀芸能の興隆と衰退の事例から

川瀬, 由高  ,  カワセ, ヨシタカ  ,  Kawase, Yoshitaka

136pp.247 - 270 , 2016-03-22 , 国立民族学博物館
ISSN:13406787
NII書誌ID(NCID):AA11751099
内容記述
本稿では南京市高淳区に見られる祭祀芸能「跳五猖」と「小馬燈」をめぐる、無形文化遺産登録の影響、とりわけそれが地元民にとってもつ意味について考察する。これら祭祀芸能をめぐる3 カ村の事例は、それぞれ、興隆、新興、衰退と三者三様であるものの、いずれの例でも、祭祀芸能の資源化は無形文化遺産の登録に先立っておこっており、登録を契機とした民俗の変化という語り口には馴染まない。現地では、経済発展、出稼ぎ労働者の増加、少子高齢化などのため、民間信仰に根ざした祭祀芸能の復興が一方では盛んであり、また一方では衰えている。このような状況を廟会の浮沈、渦の生成と消滅として捉える視点からは、祭祀芸能は機運に応じ、柔軟におこなわれてきたものであることが注目できる。中国の無形文化遺産を捉えるためには、政治経済的影響下のなかではくぐまれてきた祭祀芸能の性格に着目する必要がある。
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