Departmental Bulletin Paper 監護権を巡る争いに関与した臨床心理相談室事例の報告―「虐待の疑いと子どもの意思」の観察―

飯田, 法子  ,  矢島, 潤平  ,  斉藤, 美由紀  ,  木村, さゆり

(37)  , pp.67 - 78 , 2018-2 , 別府大学短期大学部
Description
 本論文は、我々が「子どもの監護権」を巡る争いに、臨床心理相談室にて子どもを対象に、関与観察を行った事例の報告である。 父親は子どもに対する母親の虐待を疑っており、監護権を巡る争いの中で子どもの「家族への思い」を知りたいとして、弁護士を通して本相談室に子どもの心理面の観察を依頼した。 我々は「人形と家を用いた課題」、「エンプティ・チェア」、「家族画」、「自由遊び」などを通して、子どもの心理や子どもが抱いている「家族への思い」を観察した。子どもの様子はビデオで撮影され、4名の臨床心理スタッフによるビデオ解析を行い、シェアリングを経て、観察報告書が作成された。観察報告書は審判における父親側の資料として用いられ、子どもの引き渡しや面会交流の流れに影響を与えたものと推察される。 本論文では事例の経過から「虐待の疑いと子どもの意思」の観察のあり方や本事例の報告の意義について検証した。

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