紀要論文 愛は国境を越えるか? : 辻仁成・孔枝泳 『愛のあとにくるもの』 における日韓合同小説の試み

光石, 亜由美

(46)  , pp.238 - 220 , 2018-3 , 奈良大学
ISSN:03892204
内容記述
 日本人男性作家・辻仁成と韓国人女性作家・孔枝泳 (공지영) による日韓合同小説 『愛のあとにくるもの』 (사랑 후에 오늗 것들) について日韓合同小説の可能性と限界について論じた。この小説は、二〇〇五年の日韓友情年の企画として 「ハンギョレ」 新聞に発表されたため、政治的背景、メディア的背景、文学的背景という三つの背景を持っている。まず、日韓共同製作ドラマ 「フレンズ」 と比較しながら、日韓関係を異性愛のドラマとして描き出す困難を考察した。次に、企画の当初から積極的に日韓の歴史問題を日本人男性/韓国人女性の恋愛に盛り込もうとした 『愛のあとにくるもの』 について、二人の主人公が愛を深めてゆくほどに、日本と韓国という国家・民族的な認識を顕在化させ、過去の 〈記憶〉 の仕方にズレが生じることを指摘した。このように日韓合同小説は様々な困難を抱えているが、合同小説という試みは文化的対話の可能性も開いている。
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