Departmental Bulletin Paper ジェンダーの視点からみた更年期障害: 第1報対人関係構築傾向の指標(VAT)と自覚症状の関係について

島本, 太香子

(45)  , pp.125 - 150 , 2017-2 , 奈良大学
ISSN:03892204
Description
" 生涯にわたる女性の健康の中で更年期は内分泌的な環境が変動する生物学的な転機である。この時期に出現する多様な症状が Quality of life(QOL) を低下させるだけでなく、心身ともに女性としての半生を総括し老年期へ向かう移行期として、その後に続く人生の QOL をも左右する重要な節目である。女性医療の現場では既存の画一的な評価指標のみでは各患者固有の疾患像に対応した的確な治療の見通しを立てるのに苦慮されることが多く、個別の社会的心理的要因を明確に反映した評価指標や支援の指針の創出が求められている。 今回の報告は、更年期の不定愁訴をジェンダー意識と心理的側面からとらえ直し、患者の主体的な生き方の希望とその実現のための支援のあり方を検討するための予備調査をまとめたものである。 個人の心理的な背景の尺度として Hafsi が作成した Valency Assessment Test(VAT)を用い、対人関係を構築する際の個人の傾向に注目し、その類型とジェンダー意識、その類型と更年期の自覚症状との関連を調べた結果から、更年期障害のような心理的、社会的、性格的要因の影響が大きい疾病においては、パーソナリティと自覚症状の訴えの関連性を知ることが、より効果的な症状の管理に資することが示唆された。 今回得られた知見をさらに詳細に検討し、更年期障害の患者の主体的な症状との向き合い方(セルフケア)と、医療と関連領域の専門職や支援者の共通理解と全人格的ケア(トータルケア)の実現のために、VATが活用される可能性について調査をすすめる。"
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