Departmental Bulletin Paper イギリス連立政権下の総合教職評議会(General Teaching Council for England)の廃止と不適格教師に関わる対応措置の改変に関する考察
A Study in the Abolition of the General Teaching Council for England and its Influences on the Measures Dealing with the Teachers' Misconduct under the Coalition Government

藤田, 弘之

(65)  , pp.87 - 100 , 2016-03-31 , 滋賀大学教育学部
ISSN:2188-7691
NCID:AA12714371
Description
本論文は、イギリスにおいて2000 年に設置された教師の自律的自己規制的専門職団体である総合教職評議会(General Teaching Council for England:以下、GTCE)が、2010 年に成立した連立政権の下で廃止された経緯を明らかにし、それに伴ってなされた不適格教師に対する専門職団体による自己規制的対応措置の改変と、それがイギリス教育行政に関わる意味について明らかにしようとするものである。イギリスにおいて、教師の専門職的地位の確立と向上のため専門職団体を設置することは1830 年代以来関係者の悲願であった。しかし、こうした専門職団体の設置は、多様な教師集団や教員組合の間の利害の対立や軋轢、また政府とこうした教師諸集団との対抗等のために困難を極め、一時的に設置されても短期間で消滅した。しかし、1980 年代末からこうした専門職団体の設置が本格化し、1997 年に成立した労働党政権の下で、ようやく法的根拠を持った教師の専門職団体であるGTCEが設立された。しかし、こうして成立したGTCE は、2010年に成立した連立政権の下で、準自律的非政府組織(Quasi-autonomous non-governmental organization)改革が進む中で2012年に解体された。GTCEの活動において最も重要であったのは、不適格教師に対する規制措置であった。教師の専門職団体によって行われる不適格教師に対するこうした対応措置は、GTCEの推進者にとって教師の専門職的地位の向上と確立にとって重要な方策の1つと考えられた。しかし、こうした不適格教師に対する対応措置はGTCE の廃止とともに大きく改変されることになった。本稿では、GTCEの設置とその活動の概要に触れた後、特に重要なGTCEの不適格教師に対する規制活動にどのような批判がなされたか、こうした批判を背景にどのような改革がなされたか、またこの改革によってGTCEが行ってきた不適格教師に対する対応措置がどのように改変されたかを明らかにし、こうした動きを教育行政の動向の中に位置づけようとするものである。
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http://libdspace.biwako.shiga-u.ac.jp/dspace/bitstream/10441/14646/1/2015-65%288%29_Hiroyuki%20FUJITA.pdf

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