紀要論文 本来的自己の探求としての精神分析
Psychoanalysis as a Search for the Authentic Self

西村, 則昭  ,  Nishimura, Noriaki

13pp.1 - 16 , 2015-03-31 , 仁愛大学
ISSN:21853355
NII書誌ID(NCID):AA12479646
内容記述
ラカンの考える精神分析は,本来的自己(「特定の一」としての自己)の探求として捉え直すことができる.本稿では,主にフィンク, B. を参照しつつ,自由な哲学精神をもってラカンの思索を思索し直す心理療法家の立場で,以下のように考えられた.1)精神分析の主体(神経症的主体)とは,象徴界と現実界に分裂し,象徴界を「任意の一」(非本来的自己)として生きている主体である.2)そのような主体にとって,母の欲望は父の名によって名付けられ象徴化され(S1 とされ),象徴界と現実界の境界へと原抑圧されており,耐え難い表象は,S1 と連合することによって無意識(抑圧されたもの)となっている.3)精神分析の究極的目標は,無意識の主体がS1 を用いて話し,現実界に接触し,無意識を統合する作業を重ねていくことを通して,S1 を我が物とし,S1 によって自己を,象徴界において「任意の一」として根拠付け,現実界において「特定の一」として根拠付けることであるが,これは理念的目標に留まる,と考えられた.
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http://crf.flib.u-fukui.ac.jp/dspace/bitstream/10461/15606/1/3.%e4%bb%81%e6%84%9b%e5%a4%a7%e5%ad%a6%e7%a0%94%e7%a9%b6%e7%b4%80%e8%a6%81%ef%bc%88%e4%ba%ba%e9%96%93%e5%ad%a6%e9%83%a8%e7%af%87%ef%bc%89%e7%ac%ac13%e5%8f%b7-p1-16.pdf

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