紀要論文 メディア制作教育論の歴史的な意味 : D.バッキンガムを中心に

時津,啓

3pp.37 - 50 , 2017-03-31 , 広島文化学園大学大学院教育学研究科
ISSN:2187-8145
内容記述
 本稿では、バッキンガムのメディア制作教育論の歴史的な意味を検討する。本稿は、当時のイギリスにおける社会的文化的状況の変化にメディア教育を位置づけた。とりわけ、ホガート、ホール、そしてサッチャリズムとの関係に注目した。 マスターマンは、メディアは作られていると考えた。メディア教育は、教師と生徒が制作者と消費者の間に存在する知識と権力の不平等に挑戦しようとする手段である。バッキンガムにとって、メディア教育は批判的理解と能動的参加を発展させることを目指している。それは、メディアの消費者として十分な判断を行い、解釈することを可能にする。そして自らメディアの制作者となることを可能にする。メディア教育は、生徒の批判的で創造的な能力を発展させるものである。 本稿は、当時の社会文脈と教育実践に焦点を当て、バッキンガムの歴史的意味を検証した。そして私たちは彼のメディア概念が商品としてのメディアということを明らかにした。彼はメディアへ批判的参加を作り出すことで、生徒へ商品としてのメディアへ抵抗しようと要求する。彼の理論には、メディアがいかに生徒の考えと活動を構築するのかを記述できないという限界を持っている。しかしながら、メディア技術を使用することで政治的な権力へ抵抗することに有効であるとした。
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