Departmental Bulletin Paper 〈論文〉十牛図現代考―己事究明論としての十牛図とその可能性

山下, 弥生

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禅の修行の過程を示した十牛図という小冊子がある。十牛図は禅宗において主に初学僧のための手引書として用いられたが現代に至っては国内外を問わず広く一般の人々にも受容され人生や生き方を考える手がかりを示す書物となった。本論文ではこの十牛図を現代的な視点でとらえ、普及の背景には自分探しというテーマの普遍性があり、図は単なる文字の補助ではなく、直感や柔軟な考え方を育むための有効な呈示方法であることを示す。また、禅宗における書物という枠組みから離して考えた場合、十牛図は己事究明論である。さらに、十牛図をネオジャポニスムと呼ばれる昨今の日本ブームの中で検討すれば、十牛図は日本文化の中で欠落しつつある深い精神性の回復に役立つ可能性を有する。
著者専攻: 美学・アフリカンアメリカンスタディズ
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