紀要論文 Saul BellowのIsaac Rosenfeldに対するオマージュとしての“Zetland”
Saul Bellow's "Zetland"

大工原, ちなみ

68pp.125 - 132 , 2018-02-20 , 富山大学人文学部
ISSN:03865975
NII書誌ID(NCID):AN00175930
内容記述
“Zetland”はSaul Bellow によって1974年に書かれ,1984年に出版した短編であるHim with His Foot in His Mouth and Other Stories: Collected Stories に収録されており,正確なタイトルは“Zetland : By a Character Witness”である。Bellow には,Isaac Rosenfeld とDelmore Schwartz という親友であり文学的なライバルでもある2人の作家が身近にいた。Bellow を含め3人とも一応の文学的な成功を収め,新進気鋭の若きユダヤ系知識人として評価されるが,最終的にノーベル賞受賞という栄誉をBellow が得たのに対して,ほかの二人は,私生活の面も含めて行き詰まりやがて転落していく。自らの上昇と友人たちの転落は,彼のいくつかの小説の中で主要テーマとして描かれている。たとえば,Delmore Schwartz については,“Zetland”の翌年の1975年に発表されたHumboldt's Gift の主人公Citrine として,その栄光と転落の人生と重ね合わせるように描かれている。この小論では,Isaac Rosenfeld をモデルとして描いた“Zetland”と二人の伝記に焦点を当てて,不遇のうちに若くして亡くなった友であり,最大のライバルでもあったIsaac Rosenfeld に対するオマージュとして,この短編をBellow が捧げたという観点から考察を試みたい。
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