学術雑誌論文 企業の道徳的責任が従業員の効率性に与える影響 : 顕在的・潜在的従業員と取引コストの観点から

曾, 広桃

59 ( 6 )  , pp.41 - 71 , 2017-2 , 慶應義塾大学出版会
ISSN:0544571X
内容記述
論文
企業の社会的責任と業績の関係が注目されているが, 従業員の効率性との関係について, あまり議論されていない。また, この関係の議論では, 潜在的従業員はあまり考慮されていない。本研究は潜在的従業員の視点を加味し, 企業の社会的責任の1つの次元である企業の道徳的責任が従業員の効率性に与える影響を探求する。顕在的従業員が認知する企業の道徳次元, つまり顕在的従業員に対する道徳的行動と顕在的従業員が抱くレピュテーションが高いほど, 取引コストが節約でき, 従業員の効率性が高くなる。そして, 潜在的従業員は顕在的従業員と意見交換する場が多いため, 潜在的従業員が企業に対して抱くレピュテーションが, 顕在的従業員が抱くレピュテーションや顕在的従業員に対する道徳的行動と従業員の効率性との関係を強めると主張する。上場製造業280社を分析した結果, 顕在的従業員が抱くレピュテーションや顕在的従業員に対する道徳的行動は, 従業員の効率性と正の関係にあることが示された。また, 潜在的従業員が抱くレピュテーションは顕在的従業員に対する道徳的行動から従業員の効率性へ与える影響を強めることも示された。The research tried to clarify the relationship between the corporate moral responsibility and employee efficiency from the potential employee perspective. The higher the moral dimension of the corporation recognized by the prominent employee is, including the moral behavior towards the prominent employee and the reputation of the corporation recognized by the prominent employee, the lower the transaction cost is and the higher employee efficiency is. The reputation of the corporation recognized by the potential employee positively affects the relationship between the moral behavior towards the prominent employee and employee efficiency.

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