紀要論文 <研究ノート>地方分権と民主主義の関係性をめぐる考察

濱野, ちひろ

6pp.277 - 292 , 2018-03-24 , 法政大学公共政策研究科『公共政策志林』編集委員会
ISSN:21875790
NII書誌ID(NCID):AA12714757
内容記述
国際開発援助において,地方分権と民主主義は密接な関係があり,地方分権が推進されることにより,地方へ行政サービスが行き届き,住民の生活向上に資するための有効な手段と考えられ,ひいては民主主義国家へとつながるものであると考えられてきた。そのような考えの下,各国で地方分権が推奨されてきたが,果たしてそれにより民主化へと発展したのだろうか。地方分権は,地方自治における要素の1つである団体自治実現のための手段であり,もう1つの住民自治実現があってこそ,地方自治が確立するとされている。しかし,住民自治が未成熟でも地方自治としては成立する。しかしながら,そのような状態で分権化した場合,平等な画一化された行政サービスを提供することは困難となり,民主化とは逆行することになる。場合によっては,分権化を手段として,結果的には国を非民主化の方向へと導いてしまう危険性を秘めている。逆に団体自治と住民自治とが実現している地方自治においては,国が福祉国家として集権的に,平等な画一化された行政サービスが提供されることを求めるようになり,民主化する傾向にあると言える。さらに,現在,多くの国において,国と地方との関係は相互依存関係であり,集権か分権で単純に二分化できない状況となっている。その関係性や関与度がどのようなものであるかを考察する必要がある。
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http://repo.lib.hosei.ac.jp/bitstream/10114/13824/1/kss_6_hamano.pdf

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