Departmental Bulletin Paper <研究ノート>ボランティアが活動する地域日本語教育の可能性 : 在留外国人を支援する東京都江戸川区西葛西日本語教室Aの活動

西村, 菜穂子

6pp.217 - 230 , 2018-03-24 , 法政大学公共政策研究科『公共政策志林』編集委員会
ISSN:21875790
NCID:AA12714757
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本稿では,「地域日本語教育」が様々な問題を抱えながらも活動するなかで,これらの課題の実態を探り,解決策を提案するために,東京都江戸川区西葛西日本語教室Aに着目した。そこで,A の実態を,①地域②教室③地域住民の3つの側面から参与観察を通じて分析した。東京都江戸川区では,えどがわボランティアセンターによる社会貢献支援制度や江戸川総合人生大学のボランティア活動に対する学習システムが整備されている。Aは,多言語による広報活動や,江戸川総合人生大学卒業生,有資格日本語教師,地域日本語ボランティア講座修了生が,役割分担を整備しつつ専門知識を共有し,特定の固定リーダーを設けずに,権利や権限を分散しながら活動している。A の学習者は,目的に沿ってテキストを選択することが可能であり,会話能力のみならず日本語能力試験受験を目指している。ボランティアは日本語教育や文化交流に留まらず,同じ地域の住民であることを意識できる企画を創造している。このように,地域で社会貢献に対する基盤が整備された上で,ボランティアと学習者による,それぞれの動機や目標達成に向かう教室活動は,教室の個性として表出される。これらの分析より,Aの特徴は,地域日本語教室の見取り図を作成して,全体を見ながら舵を取る,地域・教室・住民の相互作用による相互の自己実現が生まれることを明らかにしたものである。
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