紀要論文 若者政策と専門学校の位置づけの転換

志田, 秀史

6pp.73 - 87 , 2018-03-24 , 法政大学公共政策研究科『公共政策志林』編集委員会
ISSN:21875790
NII書誌ID(NCID):AA12714757
内容記述
本稿は,専門学校の位置づけの転換を明らかにしようとするものである。まず,1.専門学校についてでは,専門学校の2005年以前を「大学追いつけ期」とし,2006年以降を「専門人材と就労セーフティネット追求期」と位置づけた。専門学校において,1975(昭和50)年の発足から2005(平成17)年までは,第1条校に追いつきながら地位向上のための活動であったと考えられる。続けて,2006(平成18)年の教育基本法改正を基点として専門人材養成と若者セーフティネットが政策的課題となっていった経緯を論じた。加えて,この政策課題に専門学校が対応できれば,若者の雇用をめぐる状況が悪化した現代において,若者の社会と職業への移行,失業後あるいは,高校,大学の中途退学後の進路変更による再チャレンジのための有効な就労準備機関として機能することができると論じた。2.今後の専門学校に関連する若者政策と課題では,職業能力基準を世界規模で標準化する動きは,社会的包摂を目指した若者政策の一環として教育訓練体系全般の見直しを促す起爆剤となることが期待されていることを指摘した。ところが日本に導入された場合,専門学校の4年制卒業生が就労活動面で不利になる可能性があり,広い視野での政策策定が望まれることを指摘した。3.まとめでは,専門学校は,この教育訓練が重視される世界的な流れの中で,日本国内において若者政策に資する教育訓練体系のひとつとして雇用の流動性を支える仕組み,安定的な初職を保証する仕組み等の重要な機能を果たすことが期待されていると指摘し,専門学校が教育の質を高める不断の努力を継続するとともに,専門学校経由の生活の基盤形成やキャリア形成を円滑にするための政策運営が求められていると結論付けた。
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http://repo.lib.hosei.ac.jp/bitstream/10114/13805/1/kss_6_shida.pdf

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